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掲載日:2012/11/01

「症例2」 小脳腫瘍

F.K. 女性  29歳  (初診2009年5月7日)
主訴:めまい
現病歴:2009年4月30日突然めまい出現。悪心、嘔吐を伴い、まっすぐ
歩けない、歩くとめまいがひどくなり、近医を受診。眩暈と診断される。
ツムラ37「半夏白朮天麻湯」を処方される。しかし、症状の改善なく熊大附属病院を
紹介される。MRIの検査にて小脳腫瘍が確認される。しかし、起源は不明な
ため経過観察となる。帰宅後病状は悪化をみる。

外来初診時現象:肥満体質、顔色不良、言葉異常なし、めまい、悪心、嘔吐。
        まっすぐ歩けない。指指検査陽性、指鼻検査陽性。
舌:淡紫、オ血 、舌苔白。
脈:沈脈やや渋。
診断名:小脳腫瘍・めまい
中医弁証:肝風内動、痰オ阻脳
治則:平肝熄風、化痰去オ
処方:生薬配合(半夏、天南星、菖蒲、当帰、山茱萸、釣藤鈎、牛膝、牡蛎
        竜骨、亀板、麦芽、甘草、陳皮、三七人参、茯苓、沢瀉)
        1週間煎じて服用する。

経過
2009年6月2日再診。本クリニック受診後、別の病院(3ヵ所)を受診し検査を
受け、同じ診断を受け投薬を開始するも症状の改善がないので、生薬を服用。
服用1週間でめまいが楽になる。生薬の配合を一部変更し、2週間の服用。
2009年6月19日、めまいが無くなり、体調改善。まっすぐ歩けるようになる。
熊大付属病院で、MRI検査を受けたところ、小脳腫瘍の陰影の縮小を確認。
その後、生薬3ヵ月間服用し、再びMRI検査を受けた結果、小脳腫瘍の陰影を
認めなかった。


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